先輩、私だけに赤く染まって


◇◇


「終わったー!」


先生が教室から出た瞬間、騒がしくなる教室。


最後のテスト科目がたった今終わった。


出来栄えはどうにしろ、このプレッシャーから解放された私は背伸びをする。


今回のテスト期間はいつも以上にキツかったな。


無意識に先輩のことを考えてしまう時間があって、集中力を欠いていたのかもしれない。


あとは補講がないことを祈るばかりだ。


「じゃあ4時には部活終わるから。また後でね」


「うん、頑張ってね」


早速部活動が再開する涼子だけど、なんと今日は涼子の彼氏に会わせてもらうことになっていた。


早めに終わるという部活の後涼子と待ち合わせて、それから彼氏と合流する。


一体どんな男の人が涼子を夢中にさせているのかワクワクしていた。


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