からふる。~第23話~
と話していると玄関からかったるそうな足音が聞こえてきた。



「ただいま」


「ただいま帰りました~。さあや、今日の夕飯は卵焼きに...」



青波先輩と黒羽くんが一緒に帰ってくるなんて、なんかすごく珍しい光景。


って、見とれてる場合じゃないか。



「あれ?お客さん?」


「こんにちは。私、黒羽くんとお付き合いさせて頂いている前園桃子と申します」


「へえ、これが噂の...」


「桃、なんでここに」


「今日はクロのためにお料理作って来たんだ。一緒に食べようね」



その言葉に顔をしかめる黒羽くん。


さては私の仕業だと気づいたな。


だからって何も文句言われる筋合いないと思うけど。



「良かったな玲央」


「そうっすね」



顔が死んでるよ。


でも頑張るしかないんだからね。


頑張って克服して下さいね。


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