好きになりたくなかった。
「クズって聞いてるんだけど、なんで付き合ったの」
正直引いた。
クズな女と付き合ってたなんて聞いてかなりビックリした。
「…やっぱクズ?俺、告らされたんだよね。二人で飲みにいったんだけど、完全に持ち帰り待ちだったし」
「ふられたの?」
「そう、振られた」
そう言った富田は少し悲しそうだった。
その後富田は元カノとの話を話し出し、本気で好きだったんだけどなあと言った。
私にだけ話さなかったのは、私がお喋りだかららしい。正直友達なのに酷いと思ったけど、お喋りなのは否めない。
「でもアイツ、俺とは出掛けないくせに違う男とは二人で出かけるんだよ」
「ん?それおかしくない?」
「やっぱおかしいよなあ!?俺、遊ばれてた?」
我に帰ったように言った。
…この後私があんなこと言わなければ、私たちは普通の友達でいられたのかもしれない。
「絶対遊ばれてたよ。セフレ」
思ったことをはっきりと言うところは私の取り柄だとは思うけど、はっきり言いすぎたみたいだ。