キミのこと痛いほどよく分かる
夜、
廊下に抜け出すと、暁先生がいた。

「真壁さん。何処に行くの?」

「え、っと...。」

「もう夜遅いから部屋に戻ろう。」

「...また、私が飛び降りたら困るから??」

「...。」

「私、覚えてる。
自分でそうしたんだから。夢遊病でも精神病でもなくて。」

「...。」

「私が死にそうになってるところを先生が助けてくれたんでしょ。」

「...さあ、もう寝ようか。
先生も一緒に行くよ。」

「...はい。」
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