キミのこと痛いほどよく分かる
「お母さん...?」

...。

「お父さん...?」

...。

虚ろな目で見下ろしてくる。

でも、何も言ってくれなかった。

「ねえ、ねえ。
どうして...?」

「...。」

「ねえ、ね...皆?」

吊り下げられたロープ。

まだ小さい姉だけ、

ヒクヒクと動いていた。

「い...た...。」

「お姉ちゃん!」

「み、つる...。たすけ...。」

首からはまだ血が流れている。

なぜ、こんなことを。

直後、衝撃がした。

「あ...。」

青い顔の父と母が、落ちてきた。

「...。」

ね、こ...。

「...。」

まだ、生きて...。
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