キミのこと痛いほどよく分かる
先生の家に来たけど、本当に来て良かったんだろうか。

インターホンを押すと、しばらくして、ドア開いた。

「光、私よ。」

「...。」

先生は姉よりも私の存在が気になったらしい。

「光の患者さんでしょう?
あなたのこと心配してわざわざ私のところをたずねてくれたのよ。」

「そうなんだ...ごめん。
気づかなくて。」

「いえ...暁先生、大丈夫ですか?」

「うん。」

「どことなく顔色が悪いように見えるけど。
ちゃんと薬飲んだり、ご飯食べたりした?」

「...いまから。」

先生の声がいつもに比べて弱い気がする。

「私、もう今日は仕事終わったから、家に上がってもいいかしら。心配だから。」

「...1人でも大丈夫だけど。」

「本当に?」

「うん。」

「ああ、それと、この子も色々相談したいみたいよ?
体調が悪いなら明日にしてもらう?」

「体調はもう平気だけど、相談なら、メッセージか、明日病院に来てもらったほうがありがたいかな。」

「はい。
分かりました。」

「悪いね。」

「いえ、大丈夫です。」
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