キミのこと痛いほどよく分かる
先ほどの患者たちは、何とか一命を取り留めた。
これから回復するかどうかは、本人たちの
気力次第、といったところだろう。
「...患者の容体はいかがですか?」
「院長...。」
その様子を的確に伝えるように心がけた。
「なるほど、それはひとまず良かったですね。」
「...。」
「君の力を使うことにならなかったのは、良かったじゃないですか。」
「...やはり、知っていたんですね。」
「ええ、確信はありませんでしたが。
持病とも関係しそうですね。
力を使うと、辛いのですか?」
「...。」
「それはそれは。
当院のために、お力添えいただいてありがとうございます。」
「...。」
「そう沈んだ顔をなさらないでください。君の力は素晴らしい。
その力は、まさに神の救いの手というべきでしょう。」
「もう、勘弁してくれませんか。」
「何故です?
多くの人を救うのは医者の使命でしょう?
その力を使い続ければ、君は本当に神になれる。」
「これは、その神が定めた運命に抗う行為です。代償を...罰を受けなければなりません。」
「代償ですか...。
それが君の持病に関係しているのですか?」
「...。」
「そもそも持病ではないのでしょうね。
患者が受けるべき苦痛を君が代わりに受け持っているのではありませんか?」
「。」
「それならば、容易い話です。
君が、
代償を、その罰を受け続ければいい。」
「...。」
「大丈夫ですよ。
ここには、より良い鎮痛剤がありますから。
数十人の苦痛を君1人で受け持っても、それほど痛みを感じない、麻酔も打ちましょう。
それで、助かる命があるのなら。
君の身体など惜しくはないでしょう...?」
頭に衝撃が走り、意識が薄れていく。
「また1からやり直しです。
今回は手抜きなしでやりますからね。」
...。
これから回復するかどうかは、本人たちの
気力次第、といったところだろう。
「...患者の容体はいかがですか?」
「院長...。」
その様子を的確に伝えるように心がけた。
「なるほど、それはひとまず良かったですね。」
「...。」
「君の力を使うことにならなかったのは、良かったじゃないですか。」
「...やはり、知っていたんですね。」
「ええ、確信はありませんでしたが。
持病とも関係しそうですね。
力を使うと、辛いのですか?」
「...。」
「それはそれは。
当院のために、お力添えいただいてありがとうございます。」
「...。」
「そう沈んだ顔をなさらないでください。君の力は素晴らしい。
その力は、まさに神の救いの手というべきでしょう。」
「もう、勘弁してくれませんか。」
「何故です?
多くの人を救うのは医者の使命でしょう?
その力を使い続ければ、君は本当に神になれる。」
「これは、その神が定めた運命に抗う行為です。代償を...罰を受けなければなりません。」
「代償ですか...。
それが君の持病に関係しているのですか?」
「...。」
「そもそも持病ではないのでしょうね。
患者が受けるべき苦痛を君が代わりに受け持っているのではありませんか?」
「。」
「それならば、容易い話です。
君が、
代償を、その罰を受け続ければいい。」
「...。」
「大丈夫ですよ。
ここには、より良い鎮痛剤がありますから。
数十人の苦痛を君1人で受け持っても、それほど痛みを感じない、麻酔も打ちましょう。
それで、助かる命があるのなら。
君の身体など惜しくはないでしょう...?」
頭に衝撃が走り、意識が薄れていく。
「また1からやり直しです。
今回は手抜きなしでやりますからね。」
...。