どうしたらヤンキーになれますか!?-六花の恋ー【完・修正中】

「あの場で話聞けたらよかったんだけど、水都さんめちゃくちゃ殺気立ってたから、とにかく総真から引き離さないとと思って……担いでごめん」

作之助が頭を下げて来た。作之助がそんなことする必要ないよ!

「謝らないでっ。今回の、悪いのは完全に自分だって自覚あるから。………」

でも、作之助を取られるのは本当に嫌だった。

そう言おうとしたんだけど、どうしてか音にはならなかった。

作之助に言葉を遮られたとか、わたしに喋らせないような威嚇をしてきたなんてことはない。

最初に逢ったときから変わらない、穏やかな顔でわたしを見ていただけだ。

……それにどうしてか、泣きたくなった。

下唇を噛んでこらえる。

今わたしが泣くのはずるい。

作之助は優しいからきっと慰めてくれる。

……わたしが元凶でこんな状態になっているのに、そんなことはさせたくなかった。

「俺、水都さんがはじめてだよ」

「………へ?」

ぽつりと作之助が言った。

穏やかな眼差しでわたしを見たまま。

「俺にとって、はじめてで大事な友達。水都さんだよ。離れるなんてできるわけないよ」

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