どうしたらヤンキーになれますか!?-六花の恋ー【完・修正中】

うん? 手元から顔をあげると、なんか見覚えある奴らがいた。

三人、他校……前にノしたな。

「………」
 
俺が黙っていると、俺を取り囲むように立ったそいつら。

人がいない場所でよかった。

だって――

「なあ、最近お前の残念な噂ばかり聞くんだけど、あれデマだよな? お前まだまだ――」

「さようならー」

「は? えっ!」

簡単に逃げられるから。

人が多いところで、例えば同じ学校の人を人質に取られたとかなったら面倒だった。

そういう対象がいない場所で声かけてくれてありがと。問題なく逃げられるわ。

「待てよコガサク!」

「やでーす」

と言うか、待てと言われて待つ奴がいるかっていうのは古典的なネタだろうに。

使い古されているぞ。

このままなら追いつかれることはないな。

さて、逃げ切るかね。

俺の逃げ上等な腑抜けの醜態を見せつけられるがいいー。はははー。

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