どうしたらヤンキーになれますか!?-六花の恋ー【完・修正中】

三人は少しだけキョロキョロしていたけど、登校してくる生徒の目を気にしてか、それとも俺は逃げ切ったと思ったのか去って行った。

実に情けないけど、今の俺にはこれが正解。

俺が続けたいのは喧嘩じゃなくて水都さんの友達だから、

「コガサク? 何してんの」

ん? 今度は女子の声で呼ばれて振り返ると、今登校してきたらしい山手露季さんが、木の影にコソコソしている俺を平坦な目で見ていた。

あの、水都さんの友達には呆れられたくない……。

「ごめん、ちょっと……」

適当に誤魔化して木陰から出る。

そのままなんとなく山手さんと並んで歩いてしまった。

……山手さんの不利にならないといいけど……。

「そういやコガサク。あんた姫抱きくらいできない?」

斜めに睨みあげて来る山手さん。

そのネタいつまで引っ張るの……。

「昨日はその選択肢が思いつかなかった。次はそうする」

「いや次があっても困るんだけど」

確かに。

心の中で同意していると、山手さんが軽く息を吐いた。

「……昨日は私も悪ノリしちゃったしコガサクにどうこう言えた立場じゃないんだけどね」

こちらも自覚アリでしたか。

「なら次からは山手さんたちが止めておいて」

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