どうしたらヤンキーになれますか!?-六花の恋ー【完・修正中】

藤沢さんが目指しているのは、先にいる者としておすすめできない選択肢だ。

――そう、選択肢があるうちに引き返した方がいい。だって、

「……なんでそんなことわかるんですか」

藤沢さんは不満いっぱいの顔で言ってくる。

俺がため息をつくと、肩をびくっと跳ねさせた。

……正直に言うか。

「俺が後悔してるからわかるんだ」

……何度も思う。あのとき、ああしていなかったら、って。

「コガサクくんが?」

今度藤沢さんは、目を見開いている。

俺の言葉を不思議に思ったのだろうか。

そりゃそうか。後悔してるくせに今も不良扱いされることやってるんだもんな。

「あのとき、あんな奴らの挑発にのって喧嘩してなかったら、とか、例え殴られてもやり返してなかったら、とか。色々考えるよ。……そうしたら今頃、普通の友達とか出来ていたんじゃないか、って……」

俺は良くない意味で見た目だけで目立つから、不良みたいなことをする奴らから目をつけられやすかった。

それにいちいち相手をしていたらこのザマだ。

友達なんて今までいやしない。

……友達と言えるかはわからないけど、昔隣の家で仲良くしてくれていた奴がいただけだ。

「……わかりました」

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