どうしたらヤンキーになれますか!?-六花の恋ー【完・修正中】
「藤沢さん、クラスに友達いるでしょ? その人たちと話してなよ」
もうどんな手を使ってでもこの人を引き離さなきゃ。
ちょっと俺が強く出ると、藤沢さんは斜め下を見て急に哀愁を漂わせ出した。
「……入学して一週間。ヤンキー代表であるコガサクくんを探していたわたしに友達を作る余裕があったと思います?」
「え……ごめん……?」
これって俺が謝ることかな……とも思ったけど、俺のせいみたいだから謝った。
なのに藤沢さんはすぐに顔をあげて朗らかに笑った。
「まあそれでなくても十五年の人生で羽咲ちゃん以外に友達がいなかったわたしには、友達の作り方なんてわからないからコガサクくんを探してなくてもぼっちなんですけどね」
「……えと……藤沢さんなら友達になりたい人も多いよ、きっと」
なんで俺が慰めているんだ。
そもそも自業自得な気がしてきたよ。
「そんなことありませんよ。みんな遠巻きです」
自分で作ったらしいたまごサンドを、不機嫌な顔でほお張る藤沢さん。
……遠巻きにされるのは見た目のせいかもって思った。
美形過ぎて近づきがたく思われている気がする。
……見た目で浮いているのはお互いさまだったのかもしれないな……。