どうしたらヤンキーになれますか!?-六花の恋ー【完・修正中】
「そうそう。いい名前だよな。古閑作之助って」
「わたしもコガサクくんのこと探してたら、本名はわからないのに『コガサク』って名前はたくさん聞いたよ」
だから入学早々何やってんだか。
玲哉が来て、女子と二人きりという危機から逃れた安心感もあって、一応コーヒーを用意してきた。
朝あった頭痛も、昼間寝てたら治ったしそれ以上の症状はなかったからもう大丈夫だろう。
自分で淹れたコーヒーをすする。
「……ん? コガサクのこと探してたの?」
……なんか玲哉の声が不穏になった。
「うん。ヤンキーの弟子入りしたくて」
ぐるん、と玲哉が俺の方を向いた。笑顔で。
またガシッと俺の頭をつかんできた。
「コガサク。水都ちゃんをヤンキーなんかにならせたら首カッ飛ばすぞ?」
「俺もやめなさいって言ってるところだ。俺の加勢して」
どちらかと言うと俺は玲哉の敵ではなく味方だ。
玲哉は俺の頭を掴んだまま、はあ、とため息をついた。
あの、手離して?
「水都ちゃん、その計画はやめなって言ったよね? 特に由羽と羽咲ちゃんからしつこく」
「そのくらいじゃやめる気ない」
ふるふると顔を横に振った藤沢さん。やめろよ。ほんと強情だな。