どうしたらヤンキーになれますか!?-六花の恋ー【完・修正中】
二階にあがって廊下の突き当りのドアを開ける。
六畳ほどの洋室。玲哉らしく、物が少なく整然としていた。
「テキトーに座ってりゃいいのに」
固まっていた俺をグラスが通り越して、部屋の真ん中のローテーブルに置かれた。
玲哉に呼びかけられてはっと頭が動き出した。
「いや、その……」
「ん? どうした」
「……あー……」
これは素直に言ってもいいやつだろうか。
俺が恥ずかしいだけな気がする……けど、玲哉に今更取り繕ってもな。
「……友達の家とか来たことないから、テキトーのさじ加減がわからない……」
「ああ。んじゃそこ座って」
と、玲哉はドアと対面になるローテーブルの前を示した。
俺の幼稚な言葉も笑わず、本当に面倒見がいいな……。
そこに正座すると、玲哉は勉強机の椅子に、背もたれを前にして座った。
「さっきは特に用はないって言ったけど、一応聞いておきたくてさ」