仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「……俺は、陽愛が好きだから辛いと思うことは避けたいんだよ。
陽愛が、姫にどうしてもなりたいって言うならさ別だけど……
好きな奴にはやっぱり笑ってて欲しいから」
な、な、な………っ!
なんで、こんな教室で公開告白みたいなことするの……。
顔、絶対赤いよ……恥ずかしい。
だけど、やっぱり嬉しさの方が勝って頬が緩んでしまう。
「……だから、陽愛にそういうの言わないで。」
そう言って、彼は自分の手と私の手を絡ませる。すると、歩き出した。
……え! え…授業は!?
「陽愛、行くぞ。もう、庵は行っちゃったんだから。」
「え! 早! 庵くんもサボるのか」
彼らは全く授業は受けることはなくて、陽平くんと手を繋ぎながらある空き教室に向かった。