仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。



「えー……うわっ、美味しそう。陽愛ちゃんが全部作ったの?」

「うん……お口に合えばいいんだけど」

なぜか自分のマイ箸とお皿を持ってる暴走族の人たち。なに、この学校は違う世界なのかな……私の中で暴走族の概念が覆りそうだよ。


「いただきます!!」


先に箸を取るのは灰崎くん。初めはクールな人に見えたんだけど、本当は無邪気で子どもみたいな可愛い人なんだと最近知った。

彼曰く、心許した人じゃなきゃ見せないとのこと……私には心許してくれたんだと嬉しかったのを思い出した。

「美味しい〜いつも陽平は毎日食べてるんだな。いいなぁ」

「……まぁな。」


……なんて、陽平くんが口を開いたその時。




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