仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。



1人学校を出たのに、誰も追いかけてなんて来ない。望んだことなはずなのに、ショックを受けているなんて……本当、矛盾してる。

陽平くんも蒼太くんと同じように思って…別れたいって考えてたらどうしよう。

嫌な考えが頭の中をぐるぐると回る。あぁ……また、孤りか。
少しだけ歩いてみるけど、虚しさを感じて自分がどこに向かっているのかもわからない。

もう、どうでもいいやっ………なんて思いはじめてくる。


「……君は、朝倉 陽愛か?」

「……え?」

名前を呼ばれ、振り向くと見たことのない男性。
そして、見覚えのある人……私を地獄へと落とした張本人の月輝の現姫…白鳥 花凛がたっていた。

「ふふっ……もっと地獄に落としてあげるわ。」

彼女の声を最後に私は、一瞬で抵抗出来ずに意識を失った………。



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