仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。




【陽平 side】


「……ま、待って!!」


彼女は、一度も振り向かず俺の声なんて聞かずに外に出て行ってしまった。

俺は放心状態になっていると理玖が俺の顔を見る。


「……守るんじゃなかったのかよ、陽平。」

「………っ……!」

「……見損なった。陽平の決意はそんな小さなものだったのかよ。俺が行く。」


それだけ言って理玖は、教室から出て行ってしまった。2人が出て行った扉を眺めてから陽愛が作ったお弁当と蒼太が放り投げたおかずを見る。


『みんな何が好きかなぁ〜?』

『陽愛が作ったもんなら俺は嬉しいよ。』


昨日、そんな会話した……ことを思い出した。








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