仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。




すると、中から看護師らしき人と陽愛ちゃんの話す声が聞こえて来た。


『……久しぶりね、朝倉さん。元気だった?』

『はい、元気です。今の状態じゃそうは言えないですけど』

『ふふっ、そうね。でも陽愛ちゃんあの日よりも、いい顔してるわね。良かった』


俺らは入ろうとしたけど、悠介さんに止められる。


「悠介さん……?」

「みんな、陽愛ちゃんに会うまえにちょっといいか?」


今までに見たことない真剣な顔で俺に、俺たちにそう告げた。
病室前から少し歩いたところに休憩スペースがあったからみんなで座る。


「ちゃんと話した方がいいと思って……陽愛ちゃんにも、もしもの時にはって許可は取ってあるから。」


そう言った悠介さんはもう一度口を開いた。







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