仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
神様……もし神様がいるなら助けて。私の唯一の家族なんだよ?
お母さんもいなくなっちゃったら、私ひとりぼっちになっちゃう……っ
ねぇ、目覚ましてよ……っ
今すぐ起きて「陽愛、お帰り」って笑顔で言ってよ。また向日葵のような笑顔で、私を安心させて……? ぎゅっと抱きしめてよ。
……ずっと、ずっと一緒に生きていくんじゃなかったの?
お父さんがいなくても陽愛がいるから大丈夫って寂しくなんかないよって言ってたじゃんか……なのに、なんでお父さんのいるところに行こうとしてるの?
ねぇ、神様……お願いだから…………私、なんでもするから。だから私の大切な人を連れて行かないで……っ
だけど、心拍が低下しているのを知らせる機会が赤いランプが点滅しながら嫌な音と共に鳴り響く。
看護師や医師が走り回ってバタバタして……処置をしている。いろんな医療単語が聞こえて来る。
私にはすべてがゆっくりスローモーションに見えた。すると、医師が時計を見た後私の顔を見て静かに時間を言った。
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お母さんはこの日、死んだ。
もうすぐ太陽が目を醒ます頃に私に何も言葉も残さずに静かに……息を引き取った。
私がもう一度、彼女を見るともう機械はもうなくなっていた。