仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「……陽愛が話してくれたから、俺も話すよ。1回目は、父親に助けてもらって死んだ。それがきっかけで、母親はそれで狂っちゃったんだよね。虐待受けるようになって……小さかった俺は施設に預けられることになった。
2回目は、施設で出会った尊敬できる人。ずっと妹を探してる人で、俺を日向に入れてくれた人。
今は俺が総長してるけど、本当の総長はその人なんだ。」
だから総長って言葉にあんなにも苦しそうな悲しみ溢れる顔をしてたのか。
……で、私が3回目…………。
「前の総長さんは、今は……?」
「……この病院で、まだ眠ってる。いつ起きるかわからないんだ。このまま目を覚まさないこともあるらしい。」