仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
─︎─︎10分後。
パンをモグモグと食べていると、陽平くんが帰って来た。
「……え、サンドイッチ?」
「うん、サンドイッチ。俺だと意外?」
「いや、そんなんじゃないけど」
陽平くんが買って来たのは、サンドイッチ。しかもカロリーが低いやつ。イメージは、カツサンドとか食べてそうなのに……野菜ばっかりのサンドイッチ。
陽平くんが食べ始め遅かったはずが同じタイミングで完食して、陽平くんが食器を戻すところに戻してくれて帰って来た彼が話し始めた。
「あいつら、月輝が動き出した。俺らを潰すつもりで。」
「え……月輝が……?」
「ああ。だから気を付けてて。」
「……うん」
「大丈夫、今度こそ絶対に俺が陽愛を守るから。」
陽平くんは私が安心できるようにぎゅっと優しく抱きしめた。