仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
俺の知らないとこで……知らないんだけど!
「……陽、嫉妬してる場合じゃないよ。話し合わなきゃいけないことあるでしょ?」
「うん、そうだね。じゃあ始めるか……“作戦会議”を。」
俺の言葉と同時に蒼太はあるファイルを俺に差し出す。
「これ、月輝の資料。それに、前日……下っ端のレンとカズ、カナデが怪我した。月輝の下っ端だろう。」
「……そうか、レン達は怪我は治ったのか?」
だけど、総長の指示ではないなんて……な。予想外の展開かもしれない。
「うん、レン達は次期幹部候補だからね月輝の下っ端に大怪我はいただけないだろ? 相手は、素手じゃなかったらしいし仕方ないよ。」
ふーん……素手じゃないって卑怯だな。そんな落ちたのか、月輝は。