仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。


「さぁ、ここに座って!ここは陽愛の席だよ!これ、飲み物のメニュー‼︎はい!」

庵くんに促され座ると、すぐにお店で見るようなメニューを知らない子から渡された。

えっと……ここはお店?喫茶店か何かですかね?

メニュー表には沢山の名前が書いてあってどれがいいのかもわからない。だからはじめに目に付いたのを頼んだ。

「はい!わかりました!お待ちくださいね」

メニューを持って来た彼は部屋から出て行く。あの人はだれ……?

下っ端さん…?まさかの飲み物係の人がいるとか?

「陽愛、飲み物係じゃないぞ。」

「へ?」

「あいつは、幹部候補生。俺らの次に偉いやつ」

あの礼儀が良さそうな彼が?まぁ、礼儀がいいとか悪いとか関係なしに暴走族には変わりないか。




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