仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。



私と陽平くんが幹部室に入ると、昇さん以外は何も知らないのか「おかえり〜」なんて明るく言う。

「陽と陽愛ちゃん、座って。ちゃちゃっと話すから」

「ちゃちゃっとって……そんな軽い話じゃないだろ」

「まぁそうだけど。陽、今日届いたらしいんだ。」

1つの白い封筒が陽平くんに手渡された。その封筒の裏、差出人の名前には月輝のあの人からだった。

「三間 洸(みま こう)……月輝の総長か。」

封筒を開けると、綺麗に三つ折りされていて洸の性格が出ているなと思う。
すると、1人見ていた陽平くんは嘲笑った。

「……宣戦布告、ね。」

「宣戦布告か。やってくれんじゃん」

宣戦布告って、月輝が日向に戦いを申し込んだってことだよね……?
それって私のせい、だよね……っ


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