仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「……あ、ぼ僕は天陽の総長柏木 響(かしわぎ きょう)です。よ、よ、よろしくです!」
すごく噛み噛みの彼は本当に総長なのかと疑うほど……そんな彼なのに、
「響くん、人見知り激しいんだ。響くんは情報担当と司令塔の役割なんだ。こんなんでも喧嘩の時はすごい性格が変わるから安心してね。」
そうなんだ……全く一体どんなふうに変わるのか想像つかないんだけど。
「……で、明日に向けての作戦会議だ。響、情報は出たか?」
「うん、ちょっとえいってやったら簡単に入れちゃったよ。」
ちょっとえいって…何?
よくわからないんだけど……
「ありがとう、」
その説明で受け取る陽平くんはわかってるんだろうか。慣れなのか。