仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。


無関係……

それって、なんか。

「……なぁ、花凛。そうやって誰かを陥れて手に入れた“幸せ”は本当に花凛にとって幸せなのか?
人の幸せを奪って、傷つけて…。いいか、花凛。こいつらもずっといた陽愛ちゃんを信じなかったことは悪い。仲間として、チームに入れたはずなのにただ追い出した。彼女の言い分も何も聞かずに、聞く耳持たなかったんだから。」

……図星だ。俺は何を見ていたんだろう。返す言葉も見つからない。

「花凛、おまえは知らないだろう?お金では手に入れられないものがあるっていうことを。」

「お金では手に入れられない……」
詠佑さんの言葉に俺は小さな声でつぶやいた。

「…分かるわけないよな、花凛には。でも、陽愛ちゃんと陽平くんならそれがなんだかわかるよな?」

それは、きっと……。

「信頼…信頼はお金じゃ買えない。
欲しいって願ったとしても毎日の積み重ねでしか得られない。それに、」

陽愛は日向会の総長と目を合わせた。すると、彼はとても優しい顔になる。

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