仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
***
やっぱり、来たのはあの海。
あれから3時間ちょっと経つ。陽平くん、連絡もしてくれないなぁ……
そりゃそうだよね……わたしから突き放したのに追いかけてくるはずないもん。
はっきり言って自業自得だ。
「……はぁ、ぁ本当にいたっ……」
……え?
蒼太くん?
「何してんの……ここで。陽平、必死で探してるぞ。」
「私…怖かったんだ。陽平くんが女の人とキスしてて……また捨てられちゃうんだって思ったら怖くて仕方なかった。
私、わがままだよね……ごめん」
「わがままじゃねーよ。好きなら仕方がないだろ?好きだから独占したくなって嫉妬するんだよ。
だけど大丈夫だよ。陽平は陽愛のこと大好きに決まってるから。もし、陽平に捨てられたら俺がそばにいてやるよ。」
蒼太くん……。