仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。

私の時間はまだ止まったままなのかもしれない。
もう昔のことなのに、まだ思い出してしまうんだから。

「……今日は1人で帰って…」

「でも……っ」

1人になりたい。
1人になる時間が欲しい。

ちゃんと過去にする時間が……。

「………わかった。」

そう彼は言うと、蒼太くんが帰った道と同じ道へと歩き出した。

もう.飽きられちゃったかな…
でもそれはそれで良かったかもしれない。


……私は、どうしたら良かったのだろうか?





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