仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
『せっかくだし、休憩スペースに行かない?』
彼のお誘いを受けて病室から程近い休憩スペースまで2人並んで歩く。
「はい、どうぞ」
「あ、ありがとうございます……」
病室とエレベーターの真ん中くらいにある休憩スペースのソファに座る。するとあったかいお茶を龍太さんから渡された。
「……陽平。総長頑張ってるんだって?昇に聞いたよ」
「え……はい。龍太さんにはとおく及ばないですけど」
昇は、先に来ていたからわかってたってことか……というか龍太さんはいつ目が覚めたのかなんで昇が先に来ているのか…
「夕方、目が覚めたんだ。看護師さんが連絡したのが昇だったんだよ。」