仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。


え、エスパー……

「……ははっ…陽平相変わらず面白いな。そうだ、日向に“姫”ができたんだって?」

「……はい、」

「そうか…陽平にも守りたいと思える相手が出来たんだな。」

龍太さんは遠くを見つめるように言った。とても寂しそうで辛そうな横顔を見ていれば陽愛の顔を思い出す。

陽愛、大丈夫かな。どこに行ったんだろうか
……帰る場所は?

考えれば考えるほど心配になって頭の中は陽愛のことばかり。

「……い、陽平!」

……!
今、龍太さんといるのにずっと話したかった相手が目の前にいると言うのに何故か陽愛の顔が頭の中を一杯にする。

「そんなに大好きなんだな。前ならその位置に俺がいたはずなのに。」

「…えっ……」

確かに、陽愛と出会う前は龍太さんが1番だった気もする……。





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