仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。



「……なら、行きなよ。大好きなお姫さまの元に。」

「だけど喧嘩してて、1人になりたいって言われちゃいましたので……」

そう俺が言えば龍太さんは俺の髪をぐしゃぐしゃにした。

「…喧嘩したっていいんじゃん?俺らはみんな赤の他人でしょ?
全てを理解できるようにはなれないよ。どんだけ頑張っても…ね。」

「……けど、俺が一方的に悪かった場合……っ」

「陽平は自分で分かってんだ、自分が悪いんだって。なら、簡単じゃん。謝ればいいんだよ。
聞いてくれなくても謝るんだよ。昇が言ってたよ“2人は運命の人同士”なんだって。」

の、昇……。どこまで何を話したんだよ。
なんだよ、運命の人同士って。



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