仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
だけど、出会って数週間で陽愛と龍太さんはどこかに行ってしまった。小さかったからわからなかったけど…。
それから、つまらない毎日を過ごしていたら施設の人から知らされた。
『お母さんが行方が分からないの』
なぜだか、居なくなってしまったのかな……なんて思わなかった。だってまた、地獄のような生活が待ってるんじゃないかって思っていたから。
だけど、それからだ……大人というものが信じられなくなった。沢山の施設を転々として、気が付いた時には毎日のように喧嘩をして親父狩りなんかもしていた。
自分が分からなくなって、やってることも嫌になって……生きてる意味も存在価値も分からなくなっていた。
そんなある日、出会ったのが日向会の総長である龍太さんだった。