仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「…な、なにっ」
動揺した声を発して少しだけ強気に言った。だけど、彼とは反対に瞳には何故か寂しそうに私は見えた。
「……別に、後継者が血が繋がって居なくたってさ未歩の居場所はここだよ。」
「…え……?」
「俺の両親が焦らせたせいだな…もし、子どもが出来なくてもいいと俺は思ってるよ。
そりゃ、2人の子どもは欲しいけどそういうのは授かりものだろ?
それにさ…俺は、未歩に後継者を産んで欲しくて結婚したわけじゃない。
俺は、未歩だから結婚したいって思ったし未歩だからずっと隣で支えて欲しいって思ったんだよ。」
「蓮……っ」
彼女が彼の名前を呼べば引き寄せられるように抱きしめ合う……なんだかドラマのラブシーンを見てるみたいだ…
それはすごく、感動的で。