仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。


「向日葵……?」

確か、向日葵の花言葉は……“あなただけを見つめる”。

「陽愛と言えば向日葵だろ? だから……向日葵にした。
これから先は俺の隣で俺だけの道しるべになって欲しい」

彼の言葉が身に染みる。本当にすごい。
すごく温かい気持ちになった。

「道しるべになれるかどうかは分からないけど……私は陽平くんの隣にいたい。これから先もずっと一緒に生きていきたい」

私は陽平くんに抱きつき、伝えた。

「陽平くんっ!大好きっ…!」

「俺も大好き。絶対、幸せにするから覚悟しとけよ。」

覚悟…もうしてるよ。

「じゃあ、行こうか。」

「え⁈ どこに?」

「んー秘密」

……陽平くんと幸せになる覚悟。
陽平くんと一生涯、生きていく覚悟。




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