仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「じゃあ、ちょっとだけ」
両手に荷物を抱えている彼から一つ取り上げる。
「手繋ぎたい。ちょっとだけ寄り道して帰ろ」
「そうだな。けど陽愛、こっちのが重くないから交換しようか。」
すっと陽平くんは交換して手を繋ぎ直す。そんな姿を見てたら、なんか……キュンとしてしまった。
こうやってスマートにできる陽平くんはいつもカッコいい。やっぱ、何回でも好きになっちゃうなぁ……
車に乗って、行きとは違い賑やかな車内の空気で倉庫へ向かった。
「…遅い。デートして来いだなんて言ってないんだけど。」
「ごめんごめん」
「まぁ、クリスマスだしいいんじゃない?」
理玖くんに怒られているといつのまにかみんな下っ端の方も集まっていて綺麗に装飾されたクリスマスツリーを目の前にみんなで乾杯をした。