仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。

卒業式、前に進む日。



太陽が眩しく感じる今日。

今日は、卒業式……のはずなのに。

「卒業生が遅刻してどうすんだ!」

「あ、ごめんなさい…」

担任に怒られているんだけど、でも朝から大変だったんだよ。



それは遡ること4時間前─︎─︎─︎─︎。

「陽平くん、どうしたの?というかどこに行くの?みんな起こさないでいいの?」

「あいつらは勝手に起きる。だから、陽愛と一緒に見たいものがあって」

陽平くんに5時くらいに起こされ連れられて来たのは何度もやってきた海だった。

「……間に合った。ほら、陽愛見て」

彼は時計を見ると、海を見て指差した。それにつられ海を見るとそこには

「き、れい…」

太陽が海から顔を出しているようで、光が海に映っていてすごく綺麗だった。





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