仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「もう大丈夫?」
「うん、大丈夫…」
パンパンとは言えないけどたくさんの荷物と財布、あと一応通帳を持ち彼と家を出た。
……お母さん、ごめんなさい。
私、お母さんがいないと、1人じゃいられないよ。
ここには想い出が詰まりすぎてる。また、強くなれたらまた戻って来る。
早く、帰るね…それまではバイバイ。
家に鍵をかけると彼のバイクに乗った。
私が「いいよ」と言えば陽平くんがエンジンをかけて走り出した。