仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
* * *
ん………っ…なんだか冷たい………
なのになんでこんなにふかふかしてるの……?
「あ、起きた……?」
え?
「良かった、目覚ましてくれて。君、海の中に入って行くんだもん驚いた」
………私、死ねなかったんだ。
というか、助けられたんだ…結局迷惑をかけちゃった……。
「すみません……」
「俺の名前は、龍ヶ崎 昇(りゅうがさき のぼる)。ここはひ━︎━︎…」
何かを言いかけたのに扉が思いっきり開いた。そこにいたのはまだ制服姿の男の子。
そしてぎゅっと抱きしめられてふわっと……彼のにおいがしてドキッとする。
「……陽愛!良かった……ここにいて。」
…え、陽平くん?
なんでここにいるの?この人の知り合い?
というかここは何処…………