仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
心の傷跡と悲しみに、曇り空。
「あいつ、今日も来てるよー」
「懲りないねぇ〜」
今日も暇なやつらだ。今日も来てるって来るに決まってるでしょ?
学費払ってるんだからちゃんと来るに決まってる。来なかったら単位落として留年しちゃうかもしれないし……そんなのお金を溝に捨てるようなものだ。
「だけどさ、月輝の人も早く“制裁”しちゃえばいいのにねぇ」
「ほんと、ほんと〜!! そしたら私たちも手出せるのに」
“制裁”って……なに?
私、何も悪いことしてないんだけど。
そんなこと……制裁なんてされるようなことは絶対にしてないし、手を出せるって……。
今だってアイツらがいないところでやってんじゃんか。
しかもさ……いつも、あなたたちの声聞こえてます。