仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
やっとレジで精算。割り勘にすると思ったのに陽平くんが全て払ってくれた。
「俺がほとんど食べたし、女の子に払わせちゃダメだしね。」なんて言って。
「ありがとう、陽平くん……ご馳走さまでした」
「いいよ。いつも家事してくれるお礼だと思って。」
私の方が居候させてもらってる側だからお礼を言うのは私の方なのになぁ。
彼と手を繋いで車まで歩いていると向こうから彼らが歩いてくるのが分かった。逃げたいけど、陽平くんいるし……どうしよう。
そんなことを考えているうちにすぐそこまで来ていて、あちらも私に気がついたみたいだ。