仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
彼がお風呂に入っている間本当に退屈で。ソファに寝転んだりスマホいじってみたりして15分くらいで彼は出てきた。
「おまたせ。」
は、早い……しかも上半身裸。
まだまだ慣れない……っ
「は、ははは早かったね!」
「そうか…?いつも通りだけど」
……うん、その通りだと思う。いつも15分程で出て来る。
「……あのさ、陽愛。俺の」
陽平くんの言葉を遮るようにスマホの着信音が響いた。
そのスマホの主は私じゃない。陽平くんのだ。
彼は舌打ちをして応答のボタンを押し電話に出ると一気に顔が変わった。
そしてすぐに電話を切り電話に出る前の顔でこちらに来た。けど、すごく落ち着きがない……こんな彼は見たことなくて。