仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「ここは……どこ……?」
着いたのは、大きなお屋敷でそこのインターホンを躊躇なく鳴らした。
こんな夜遅くにいいの? ねぇ……大丈夫なの?
「陽平です。」
え、知り合いの家なの……?
「……ん、今行く。」
当然、眠たそうに答えた男性の声の主はすぐに出てきた。
「……こんな時間に来んなよ。」
「悠介さん、すみません。しばらく……部屋、貸してください」
悠介さんという男性は、私を見て中に招き入れた。
「……いつもの部屋空いてるから使いな」
「ありがとうございます」
男性はどこかに行ったからか陽平くんは歩き出して一つの部屋に私を引いて入った。