仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
━︎━︎ガシャン、
「……ごめん、陽愛っ………怖い思いさせて本当にごめん」
そう言ってぎゅっと強く抱きしめられる。
「……私こそごめんね、拐われちゃって……でも大丈夫だから心配しないで。」
「大丈夫、な訳無いだろっ……手震えてるんだから」
彼は優しく温めるように私の手を包み込む。少しだけ恐怖心があったけど、彼の言葉にハッとする。
「……陽愛、俺の彼女になってくれませんか?」
「え………?」
「……わかってるよ。陽愛が思ってることは…だけど陽愛を守りたい。それに、……好きなんだ」
陽平くんの彼女になると言うことは、総長の女になるってことだ。それは、チームの“姫”になることを意味している。