仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「あれ? もう出たの……? じゃあ、俺も入ろうかな」
「う、うん……いってらっしゃい」
「……陽愛、あの行けないんだけど。」
……いつの間に私は、彼の服の裾を無意識き引っ張っていた。
「あ、ごめん……私ね陽平くんのこと、好きだよ」
「……え?」
「いつ好きになったとか分からないけど……キャッ」
え……私、抱きしめられてる?
どうしよう。胸が熱い……心臓の音、聞こえてないかな。
「陽愛……好きだよ。出会った日からずっと……」
そう言って陽平くんは唇を重ねた。私にとって陽平くんとのキスは……私の初めてのキス、だった。