仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「イッタ……っ」
誰かに殴られたのが分かる。それは彼らの誰か。
まぁ、当たり前だけど。
それは、一発だけじゃない。何発、殴られたかなんて分からない。何回、かな…?
月輝を含めた生徒が校舎に入って行って私は1人になる。
あーあ……虚しい。
こんな怪我してるのに誰も助けてはくれないし、きっと明日からいじめられるんだろうな。
……だって、彼らがみんなの前で手を出したんだから。
今日は授業受けるのめんどくさい。しかもこの怪我……いやだ。
先生にも何かを言われるのは嫌だ。所詮は、先生たちも月輝の味方だから。
味方…というか、月輝が怖くて何も言えないと言うのが正しいか。