仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
すると、ドアが開いた。
「ただいま、理玖ありがとう。」
彼はニコリと笑うと灰崎くんと話をしている。
「……まだ、龍太さんダメか……?」
「あぁ……まだ」
龍太さんって誰?
「あ……そうだ。灰崎くん、ごはん一緒に食べませんか?」
「……あ、うん。気持ちは嬉しいけど、陽平からの目の圧力が怖いから帰るよ。またね、陽愛。」
目の、圧力……?
「………結構、仲良くなったんだね。理玖と」
「え? 少し話をしただけだよ?」
そう言うと、いつの間にか私の顔は陽平くんの胸の中に埋まっていた。