仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。



「何かしたいって思ってるならさ、俺の学校来いよ。それでずっと俺の隣で笑ってろ。」

曖昧にしてたこと………私は転校する勇気なかったはずなのに。何故か彼のいる学校に行きたいと思った。


「……転校する」

「え、本当に来てくれんの!?」

「陽平くんが来いって言ったんじゃん」

「いや、本当に来てくれるなんて夢にも……すごい嬉しい!!」


彼に顎を捕まえられたまま、キスをされぎゅっと抱きしめられた。

いつもは緊張してドキドキするはずなのに何故か心地が良かった。


「陽平くん……好きだよ」


そう言って、初めて私からキスをする。


「……もう、可愛すぎ。俺も陽愛のこと好き。」


甘い雰囲気に包まれて、幸せを感じながらその夜は過ごした。




< 91 / 283 >

この作品をシェア

pagetop