仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
だけど、それは私の勝手な想いで本当は違ったのかもしれない。
「……先生、ありがとうございます。お世話になりました。」
そう言うと、彼は微笑んで頷いた。理事長室から出ると、予想はしていたけど月輝の奴らとお姫様。
「……やっーと、辞めに来た?」
「そうよ。私はこの学校を辞めた。今、受理されたの。そこ退いてくれない?」
「はぁ!? ほんと、生意気だな! 裏切ったくせに!」
前は怖くて仕方なかったのに、陽平くんパワーなのか全く怖くない。それどころか堂々と出来る。
……早く、陽平くんに会いたいなぁ。
「ほんと、ムカつくやつだな」
久しぶりに手を上げられ、少しよろけた。だけど1人ずつ殴られてチャイムが鳴ったから奴らはどこかに言った。
良かった……早く帰ろう。悠介さんに連絡して昇降口に向かった。チャイムが鳴ったからか誰もいなくて安心した。
校舎に向かいお辞儀をした。少しの間だったけど、お世話になりました。
・
・
・