仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
新しい場所、姫にならない選択。
* * *
「え……く、車?」
「うん。車だよ……陽平の」
うん……分かるよ。一回乗ったから。
だけど、学校に車で行く? そんなのあり?
「陽愛ちゃんは、助席でしょ? 乗った乗った〜」
え、えぇ⁈
反論する前に助席に押し込まれた。
「キスはするなよ〜〜陽平」
「は? するわけないじゃん、こんな朝に。」
なんて会話してる……けど。
というか、いつも車通学なのかな? 贅沢だなぁ……いいな。
「そういえばみんな同い年なの?」
「ん? 俺と庵と理玖が2年で陽愛と同学年、昇と蒼太は1年。」
え………み、見えない。
昇さんは1年だったの?見えない……3年かと思ったよ……。